「虹色にそまる街」・「駅のアナウンス」から見て取れる、ダイバーシティの街バンクーバー
こんにちは!
だーらです。
カナダ・バンクーバー、The University of British Columbia (UBC) での1か月近くの留学も、無事終わりを迎えました。
ただいま、最後の休日を使って、カナディアンロッキーへ向かっております。
乗車時間は19時間。筆が進みます。
8月5日(日)、市内を1日中歩き回った僕は、バンクーバーの光と影、表の顔と裏の顔を見ることとなりました。光と影の部分について、2連載したいと思います。
まずは光、表の顔から。
心を打たれたイベントと、そこから見て取れるこの街・この国の素晴らしさについてです!!
虹色に染まり、熱狂する街
この日は、ダウンタウンにて、Vancouver Pride Parade が開催されました。
前日に、フィリピン人の女の子2人から、幸運にもパレードに誘われた僕。
「ほら!Kotaの好きなヌードの人とかも見られるかもよ!」
とか言われて笑。
混んでて疲れそうだな…とか思ってたけど、そう言われたら行くしかね~か!!と。
パレードは、街中をLGBTQの人やその支援者がパフォーマンスをしながら練り歩き、
道路沿いに市民・観光客が集まって熱狂する、
というものでした。
(ちなみに、LGBTQのQとは、「Questioning」または「Queer」を意味しています。「Questioning」は自分の性別がはてなマークの状態、「Queer」というのはもともとは「変わり者」という意味ですが、個性的なという良い意味で使われている面もあります。)
街中が、LGBTQを表す虹色で彩られます。
虹色のTシャツ、虹色の旗、頬っぺたにはるステッカー、ネックレス、レストランの外壁まで、虹色。
手を振りながら行進をしたり、大音量を流したパレード車に乗ってダンスをしたり、観客へ虹色のグッズを配っていったり。
皆笑顔で、楽しそうに踊り歩くその姿からは、まさに彼らのPrideを感じます。
おっと!セクシーな衣装で踊る女性が通過。
隣にいるフィリピン人の女の子から
“Look, big BOING!” とか言われてね(笑)
いや、これ僕が教えたんですけど…💦(何やってんだ)
そんな感じの小学生男子くらいの会話が、一番国の壁を越えて盛り上がれる気がするんですよね。本当に。
なんかこれ、普通のことじゃなくね?
外国では、日本と違うことが山ほどありますが、
違うことがありすぎて、1つ1つに対して日本との差に気づかないことがあります。
「そういわれてみると、日本ではそうしないね‥!」みたいな。
今回のパレードも、その一つでした。
こんなにたくさんの人が集まって、交通規制もされて、お祭り騒ぎになっているけど、
これ、テーマは ”LBGTQ” なんだよなー。
日本でそんなことありますか??
LGBTQをテーマに、こんなに盛り上がって、皆で一つになることがありますか?
数か月前に渋谷とかで開かれていたみたいですが、少なくとも僕は知らなかったし、
一大イベント、ではないと思います。
目の前を、カナダの首相が通りました。
その日で一番大きな歓声。(カナダの首相はめっっっちゃイケメンというのもあるけど)
練り歩く人々が掲げるプラカードには、
Celebrating Diversity,
Trans rights are human rights,
I love my lesbian daughter,
などと書かれてあります。
突然、急に感動して、少しうるっとしてきた。
けど、僕はBIG BOING に夢中だ、ということに彼女らの中ではなっているので、
慌てて涙を封じ込める。笑
ああ、なんか、いいな。
皆、笑顔だ。
誇らしげだ。
Pride Paradeにふさわしい光景。
素晴らしい街・素晴らしい国だなと思いました。
駅のアナウンス「〇〇駅のエレベータが故障しています。」
この街は、性的少数者だけではなく、車椅子の方にも優しい社会となっています。
ある日、電車に乗るために、駅に行ったのですが、
そこでのアナウンスが、
「〇〇駅のエレベータが故障しています。」
という内容でした。
エレベータが故障しています、か。
日本でそんなアナウンス聞かないよな~。
これも、車椅子の人への配慮の違いかな。
バンクーバーを走る電車は、列車とホームの隙間がほとんどなく
(これは車両数の少なさや、地下駅のためホームをまっすぐにしやすいことも関係しているけど)
車椅子の人は、駅員の力を借りずに乗車することができます。
てか、駅員どころか、運転手も車掌も誰もいない完全無人運転なんだけどね。すごいよ。
バスも、設備・乗客の態度ともに、車椅子の方へ優しい交通手段となっています。
移民・難民にも寛容
話は膨らんでいきますが、カナダは移民・難民に寛容です。
2015年には、大量の難民を受け入れることを表明した政党が選挙に勝利。
半年足らずで、25,000人のシリア難民を受け入れた実績もあります。
しかも、官主導だけではなく、民間主導での受け入れ(経済的援助や受け入れ態勢を民間が作る)も進んでいます。
実際、上記25,000人を受け入れたときには、その内8,950人が民間によって受け入れられています。
ダウンタウンの横浜家系らーめん店で働いていた日本人は、
ワーホリではなく、日本からカナダへの移民だとか。
なんとなくだけど、カナダに移住したくなる気持ち、分かりました。
ダイバーシティの街・国
そんな感じで、僕はバンクーバー、カナダの、
ダイバーシティを受け入れ、支える姿勢
に感動を覚えました。
と同時に、日本はその点は足りないよね、とも。
難民問題に関しては、単一民族である僕たちには心理的ハードルが高かったり、
日本語という言語の壁はあったりするけど、
それでも広く受け入れる気持ちを持つべきだ、
と思います(ダイバーシティとは少しずれるけど)
LGBTQもそう。
左利きと同じ割合でいるとされる人たちを、
尊重する雰囲気が少しずつ生まれていますが、
もっともっといけるね!と思いました。
これがカナダの光の側面。本当に素晴らしいと思います。
いつまでも、この感動を忘れないようにしよう。
終点までの乗車時間は、残り17時間です。笑
バンクーバーから、ジャスパーへと駆け抜ける、大陸横断鉄道の車内にて。