da-ra’s blog

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歌舞伎町:倒れこむ女性を助ける外国人観光客と、見て見ぬふりをする "Strange" なpassers-by

こんにちは!だーらです。

 

先日友達と飲もうということで、男2人で新宿歌舞伎町へ。

その帰りに遭遇した出来事に心動かされ、僕はまたこうしてキーボードをカタカタ。

 

"It's strange!"

と言っていた外国人観光客の言葉を借りて、今回の記事はこちら。

 

「歌舞伎町:倒れこむ女性を助ける外国人観光客と、見て見ぬふりをする "Strange" なpassers-by」

 

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唇から出血、本人は泥酔、彼氏は電話越しに知らん顔。救急車で運ばれるまでの一部始終

土曜夜の新宿歌舞伎町。日本有数の繁華街で酒に溺れる Saturday night。

少し飲み過ぎてしまったのでしょうか、

歌舞伎町から新宿駅東口へ向かう道の途中で、倒れこんでいる女性がいました。

 

 

一瞬通り過ぎた僕たちですが、やはり気になって振り返る。

倒れる彼女に声をかけていたのは、40代くらいの外国人夫婦でした。

 

 

「倒れてる人、英語話せるのかな?」

 

 

幸いにも少しばかりの英語が話せる僕は、

何かの役に立てないかと思い女性とその夫婦に近づきます。

 

 

 

女性は意識はあるものの、かなりの泥酔。

立つことはできず、かろうじて僕らの介護で上体を起こす。

すると、唇から血を流していることが分かりました。

 

 

外国人夫婦の夫が、なんと doctor らしく、素早くティッシュを取り出し処置。

 

 

彼女は、おもむろにバッグからスマホを取り出し、「K」に電話を掛けようとしました。

が、自分が話すのは嫌なようで、日本語が話せる僕がなぜか「K」と話すことに💦

名前や声の年代、状況から、彼氏さんだと推測されます。

 

 

僕:あ、「K」さんですか? 今女性に代わってお電話をしています。道で倒れて、出血もしてまして…、どうしたらよいでしょうか?

K:あの、それ、アル中なんで。病院連れてってください。

僕:いや、、、そう言われましても… 彼氏さんですよね?

K:もういいんで、病院連れてってください。

 

 

この男はもはや頼りにならず。

救急車を呼ぶほどの緊迫した状況ではないと判断した僕たちと外国人夫婦は、とりあえず警察を呼ぶことにしました。

 

 

 

数分後、警察が到着。

 

 

本人は救急搬送は拒否していましたが、いつまでも立ち上がることはできず、埒が明かない状態。

自宅は埼京線沿いのとある駅と判明するも、自力での帰還は到底困難と思われました。

 

 

 

警察の判断で、救急要請。

その間、女性は複数回嘔吐。

彼氏は、電話には再び応答するものの(ここは偉いな 笑)、警察に対しても「しつこい」と対応を拒否します。

 

 

感覚的には結構長めに待った挙句、救急車が到着、女性は運ばれてゆきました。

 

 

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この夫婦に学ぶ愛

僕らが、立ち止まって戻ったとき、外国人夫婦の奥さんにこう言われました。

 

「あなた、救急の電話番号分かる?私たち分からないの…外国人で」

(in English, of course)

 

 

 

もしあなたが外国にいるとして、あなたの周りにたくさんの現地人がいるとして、

道に倒れ、まだ誰もそばにいない人に対して救いの手を差し伸べることはできますか?

 

現地の言葉(ここでは日本語)も分からない、救急搬送の番号も分からない、そんな状況で。

 

 

 

それでもその夫婦は倒れていた女性を助けようとしていたのです。

 

 

 

女性が嘔吐をする兆候を見せたとき、

彼女はいち早くビニール袋を取り出し、女性の口に当てました。

嘔吐が手にかかるかもしれない、というためらいなど、全く感じていないかのように。

 

 

 

2回目の嘔吐の兆候を見せたとき、そこにはビニール袋はありませんでした。

すると彼女は立ち上がり、近くのラーメン屋へ。

僕もついて行ったところで、彼女は店員さんに

身振り手振りを添えながら、"Do you have a plastic bag?" と。

 

 

 

 

倒れた女性が申し訳なさそうに、「そーりー」というと、

”No no! It's OK! I'm your mother" とスマイル。

 

 

 

 

全てが終わった後で、僕が彼女にお礼を言ったとき、彼女が言っていた言葉が脳裏に焼き付きました。

 

 

"It's natural to help her! But people here just go by, it's strange."

(彼女を助けるのは当たり前じゃない!でも、皆ただ通りすぎるんだもの、なんなのかしら)

 

 

…Strange、か…

 

僕は、最初に見かけたらどうしたかな?

 

助けたかな…?

 

 

 

 

たしかに、「倒れている人」ともなれば、今この記事を読んでいる人の中でも、それなりに多くの人が助けるよ!と答えるかもしれません。

 

でも、現実には、通り過ぎてしまうことだってあるかもしれない。

 

現に、その女性の証言からは、そんな光景が目に浮かびました。

 

 

 

 

 

見知らぬ他人を助ける欧米人

欧米人というくくりで語るのはどうか、とも思われるかもしれませんが、やはりくくってよいほどの違いがあると思うので。

 

 

今回とは全く別のケースを短めに…

僕がカナダに行ったときにも、困ってる僕を突然助けてくれた現地の方がいました。

 

大学内のバス停を降りて、建物がどこにあるか分からずマップを見て困っていた時、

"So, where do you wanna go?” (それで、君はどこへ行きたいんだい?)

といきなり道案内をしてくれためちゃくちゃなイケメン(容姿も)がいたり。

 

 

 

 

もっと大きな話にはなりますが、

西ヨーロッパの人々は、見ず知らずの難民や庇護申請者を自宅に迎え入れているそうです。

 

ロンドン大学法務高等研究院の橋本直子氏によると、その理由は4つに分類でき、うち1つは

「困っている人を助けるのは当然であり、人道や博愛の精神を実践することこそヨーロッパ人である理念と誇り」

 だと彼らが思っているから、だそうです。

 

ちなみにあと3つは

・家を追われた人々のことを「本当に気の毒だ」と思い、同情するから。

・とくにドイツで、ユダヤ人を迫害した暗い過去に対する悔恨の念と、その歴史を繰り返さないという強い決意の表れ。

・とくに子どもがいる家庭で、国際教育になると考えて。

だそうです。

 

 

 

 

 

 

人助け、おもてなし

僕、サークルで英語スピーチ活動をしていたのですが、こんなスピーチを聞いたことがあります。(僕のリスニングが正しく機能してれば)

 

「日本人って、お・も・て・な・し とか言うけど、本当にできてるの?

もっと困ってる外国人に対して、積極的に助けの声をかけようよ!」

 

カナダで僕はまさに、最高のおもてなしを受けました。

 

彼らは、人を助ける。

日本人は、声をかけるのをチキって、人助けをできないことが多い。

 

 

この件に関して言えば、欧米と日本の

文化・慣習の「差」

にとどまらず、

「優劣」

が表れていると思います。

 

 

僕らは、彼らよりも「劣っている」

 

そんなことを感じた歓楽街、歌舞伎町での一晩でした。

 

 

 

 

 

 

最後に、おそらく彼らが読んでいると思われる聖書から、引用(長いかも?)

ルカによる福音書 10章25節から

するとそこへ、ある律法学者が現れ、イエスを試みようとして言った、「先生、何をしたら永遠の生命が受けられましょうか。」

彼に言われた、「律法にはなんと書いてあるか。あなたはどう読むか。」

彼は答えて言った、「『心をつくし、精神をつくし、力をつくし、思いを尽くして、主なるあなたの神を愛せよ』。また、『自分を愛するように、あなたの隣り人を愛せよ』とあります。」

(これが神への愛と隣人愛ですね)↓続き

 彼に言われた、「あなたの答は正しい。そのとおり行いなさい。そうすれば、いのちが得られる。」

すると彼は自分の立場を弁護しようと思って、イエスに言った、「では、わたしの隣り人とは誰のことですか」。

エスが答えて言われた、「ある人がエルサレムからエリコに下って行く途中、強盗どもが彼を襲い、その着物をはぎ取り、傷を負わせ、半殺しにしたまま、逃げ去った。するとたまたま、ひとりの祭司がその道を下ってきたが、この人を見ると、向こう側を通って行った。同様にレビ人もこの場所にさしかかってきたが、彼を見ると向こう側を通って行った。ところが、あるサマリヤ人が旅をしてこの人のところを通りかかり、彼を見て気の毒に思い、近寄ってきてその傷にオリブ油とぶどう酒とを注いで包帯をしてやり、自分の家畜に乗せ、宿屋に連れて行って介抱した。翌日、デナリ(注:コインのこと)2つを取り出して宿屋の主人に手渡し、『この人を見てやってください。費用が余計にかかったら、帰りがけに、わたしが支払います』と言った。この3人のうち、誰が強盗に襲われた人の隣り人になったと思うか。」

彼が言った、「その人に慈悲深い行いをした人です」。

そこでイエスは言われた、「あなたも行って同じようにしなさい」。

 

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↑フランチェスコ・バッサーノ・ザ・ヤンガー作

 

 

ふむふむ。(タイピング疲れた…)

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以上です。